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| レーベル;CARLTON CLASSICS(英国) | 入手性;廃盤 | |
| CD番号;30366 00292 | お気に入り度;★★★★★ | |
| 録音年月日;1996年3月6-8日 録音;DDD | 資料的貴重度;★ | |
| 収録時間;67分15秒 | 音質 ;★★★★ | |
このCDも、Beenhouwer、Eickhorstのものと並んで私のお気に入りです。極めて緩やかなテンポで、一つ一つの音符の存在を明確にしつつ表情を豊かにした演奏は、聴いていて非常に心地よくなります。クララが聴きたくなった時には、このCDについ手が伸びてしまいます。
1曲目のロマンス イ短調から、その嫋やかで憂愁に満ちたピアノの響きに惹き込まれます。悲しみと、かすかな喜びの表情を見事なまでに鍵盤に伝えています。2曲目の急速なテンポを持つスケルッツォも、テンポは速いながら一つ一つの音符の音色は穏やかで、とても素敵な演奏になっています。3曲目の3つのロマンス作品11の第一曲の演奏では、このCDにかなう演奏はありません。初めてこのCDを聴いたときには、あまりもの演奏の素晴らしさに背筋がぞくっとしたぐらいです。非常にゆったりとしたテンポ、デリケートなタッチ、深い憂愁に満ちた音楽をこれほどまでに表現するとは....それは第二曲にも引き継がれていきます。明るい表情を持つ第三曲は一転してややテンポを早めにとり、第一曲とのコントラストを明快に採っています。しかしもちろん、速めのテンポでもキータッチはデリケートで、優しさを失いません。
スケルッツォ作品14の演奏だけは私の基準でやや淡白に感じるもので、イマイチかもしれません。しかし、そんな事を吹き飛ばしてくれるのが作品15の見事なまでの演奏。クララの中で一番美しいこの曲を、歩くようなリズムで、優しく嫋やかに弾かれると、私の心はもうとろけてしまいます。第二曲、第三曲もこの上もなく美しい演奏です。第四曲は明るい、早めのテンポを持つスケルッツォですが、これもまた可愛らしくてとても素敵です。
作品20も文句のつけようがないです。嫋やかさと、悲しさ、喜びのコントラストが緩やかにつけられた素敵な演奏です。なおこのCDはクララの作品20には各変奏にトラック番号が割り振られて、一発で頭出しが出来ます。
作品21とロマンス・ロ短調の演奏も、他の曲同様に素晴らしいことは言うまでもありません。それを表現する私のボキャブラリーがもう枯渇してしまいました。
このCDは発売時には国内でも簡単に入手できましたが、2001年9月現在、そろそろ世界的に在庫が枯渇しています。たまにこのCDを見掛ける米国CDショップのカタログも、スペシャルオーダー状態になってしまいました。実質的に廃盤のようです。ホームページ開設時に押した太鼓判のハンコも残念ながら取らないといけません。