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Sonatas for Violin and Piano
Brahms, R.&C. Schumann, Dietrich
Isabelle van Keulen (Vn), Ronald Brautigam (Pf)
レーベル;KOCH SCHWANN(オーストリー) 入手性;海外現行盤
CD番号;3-6554-2 お気に入り度;★★★
録音年月日;1997年6月 録音;DDD 資料的貴重度;★★★
収録時間;59分34秒 音質    ;★★★★


収録曲
  1. ヨハネス・ブラームス;ヴァイオリンソナタ第一番 作品78
  2. ヨハネス・ブラームス/アルベルト・ディートリッヒ/ローベルト・シューマン;FAEソナタ
  3. クララ・シューマン;ヴァイオリンとピアノの為の3つのロマンス 作品22


コメント

有名なブラームスのヴァイオリンソナタ第一番に加えて、滅多に聴くことの出来ない二曲、FAEソナタ全曲とクララのロマンスを収録したこのCDは、ヴァイオリンとピアノの曲のCDとしてはかなりマニアックな物になっています。

FAEソナタというのは、御存知の方も多いと思いますが、作曲の背景を書いておきましょう。
ヴァイオリニストのヨアヒムが1853年10月27日にデュッセルドルフを訪れ、コンンサートを開く事になりました。ヨアヒムはシューマンの親友であり、またブラームスが1853年9月30日にシューマン宅を来訪する際に紹介状を書いた人物です。そのヨアヒムがシューマン、ブラームスの住む街に来るのを迎える為に、シューマンのアイデアで作曲されたのがヴァイオリンとピアノの為のFAEソナタです。FAEとはヨアヒムのモットーであるFrei aber Einsam(自由に、しかし孤独に)の頭文字で、この曲はF、A、E(ヘ、イ、ホ)を題材としています。第一楽章をシューマンの弟子であるディートリッヒが、第二楽章と第四楽章をシューマンが、そして第三楽章をブラームスが作曲しています。なぜ共作にしたかというと、ヨアヒムに「誰が作曲したのか?」当てさせる為だと伝えられています。FAEソナタはヨアヒムのコンサートの翌日の10月28日に、シューマン宅で演奏されました。
シューマンはこの直後に第一楽章、第三楽章を自らも作曲し、ヴァイオリンソナタ第三番として完成させています。しかし、FAEソナタ、ヴァイオリンソナタ第三番共に滅多に演奏されることは無く、特にFAEが全曲収録されているCDは現在指折り数えるほどしか存在していません。

さて演奏の方ですが、実直、というのが素直な感想です。クララのヴァイオリンとピアノの為の三つのロマンスを基準にすると、殆どヴァイオリンのヴィヴラートを感じさせない演奏は「禁欲的」と言っても良いかも知れません。このCDだけを聴いていると決して悪くないのですが、同時に購入した Micaela Gelius(Pf), Sreten Krstic(Vn)の演奏と比べてしまうと、物足りないなぁ..という感情が心を埋めてしまいます。クララの作品22の持つ可憐さ、美しさを十分に引き出した演奏とは言い難いと思います。

ただ、この実直、禁欲的な演奏は、より重厚なFAEソナタの方ではそれなりの効果を発揮していると思います。

なお、ヴァイオリニストのvan Keulen、ピアニストのBrautigamは共にオランダ生まれの演奏家です。

このCDは2001年9月現在、Amazon.comとCD Universe両方のカタログに載っていますので、現役盤です。

Modified in September 2001


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