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| レーベル;VOX Classics(米国) | 入手性;海外現行盤 | |
| CD番号;VOX 7505 | お気に入り度;★★★ | |
| 録音年月日;1993年5月 録音;DDD | 資料的貴重度;★★ | |
| 収録時間;71分32秒 | 音質 ;★★★★ | |
このCDには、ヴァイオリンとピアノによる、美しい小品がずらりと収められています。普段著名な作曲家の著名なヴァイオリンソナタばかりを聴いていると、「クララのロマンスがなんと可憐で美しいのだろう!」と思ってしまいます。しかし、こうやって格式ばらない美しいヴァイオリンとピアノのロマンスを14曲も聴き比べると、他にも美しくも可憐なヴァイオリン曲はあるのだなぁ...と感心してしまいます。
ここに収録されている曲は、クララのロマンスを除くと個人的には初めて聴くものばかりです。
1曲目のブルッフのロマンスは、ヴァイオリン協奏曲の第2楽章にも通じる、ブルッフならではの妖艶とも言える美しさに満ちた曲です。
3曲目のシベリウスのロマンスは、この作曲家の持つ北欧的な響きの少ない小品になっています。
4曲目のドボルザークのロマンスは、この作曲家の曲とは思えないほどデリケートな曲です。静かなピアノ伴奏の上に、悩ましくもロマンティックなヴァイオリンが静かにつぶやくような演奏を繰り広げ、目をつぶって聞き入ってしまいます。何度聴いてもこれがドボルザークだとは信じられません。シューマンと同世代のロマン派の曲の様です。このCDの中では白眉の美しさを持つヴァイオリンのためのロマンスです。
7曲目のVieuxtempsのロマンスは、どこかで聴いたことのあるような馴染みやすい主題を用いた、誰もが美しさを堪能出来る作品です。
10曲目のスヴェンセンのロマンスは、シベリウスのロマンスとは違って北欧の作曲家らしい独特の「冷たさ、寒さ」を持った和音とメロディで綴られた美しい曲です。
これ以外の曲も決して耳障りな所のない美しいメロディで綴られた曲ばかりです。ヴァイオリン好きの人のためのBGM集として、このCDはとても良い選曲と演奏がなされていると思います。
さて、クララのヴァイオリンとピアノの為の三つのロマンスですが、このCDのど真ん中に置かれて、割り振られたトラック数も3つと最大で、このCDのメインディッシュのひとつになっています。
演奏の方ですが、艶かしいヴァイオリンの音と、静かなピアノによる水準以上の名演と言えます。ただこの曲を色々と聴き比べている私の耳には、もう少しヴァイオリンの節回しに色気が欲しいかな?と感じる部分があります。また、第三曲目の演奏は少々早すぎ、のクララのメロディのデリケートな彩が活かしきれていない感じがします。
Aaron Rosand はロシア人の母とポーランド人の父を持つ、米国生まれのヴァイオリニストで、米国で活躍との事です。Hugh Sungは1968年米国生まれのピアニストです。名前を読むと、一瞬中国生まれの有名なピアニストのフー・ツォン(HOU TS' ONG)かと思ってしまいますが、別人です。
このCDは国内では多分入手できません。海外(米国)での流通も不確実で、私は2回目の発注でやっと入手できました。価格その物はVOXレーベルですから入手できれば極めて安価(5ドルぐらい)です。
2001年9月現在、Amazon.comとCD Universe両方のカタログに掲載されています。
Modified in September 2001