![]() |
|
|
|
Claudia Noltensmeyer (Vn), Gisela Reith (Vc), Rumiko Matzuda (Pf) |
||
| レーベル;BAYER(オーストリー) | 入手性;海外発注(本文参照) | |
| CD番号;BR100094 | お気に入り度;★★★★ | |
| 録音年月日;1990年1月 録音;DDD | 資料的貴重度;★★ | |
| 収録時間;51分58秒 | 音質 ;★★★★ | |
その名も「クララ・ヴィーク・トリオ」が演奏するクララのトリオを収録したCDです。これほどに正統な組み合わせは無いかも知れませんね。
クララ・ヴィーク・トリオは女性三人からなるトリオで、ピアノを担当されているのは日本人の「まつだのりこ」さんです。桐朋学園を卒業後、ドイツに渡りピアノを学ばれて、そのまま欧州で活躍されている方のようです。他の二名の方はドイツ人の様ですが、詳しいことは分かりません(解説書はドイツ語です)。
このCDの録音データを見ると、まつださんは1990年にクララの曲を録音しています。私は今まで杉谷昭子さん(1992年にピアノ協奏曲を録音)がクララの曲を録音した最初の日本人演奏家だと思っていましたが、訂正しなくてはいけません。クララ・ヴィーク・トリオのまつださんが、これまで判明している中では最初の日本人です。
さて、演奏の方ですが、さすが「クララ・ヴィーク・トリオ」を名乗るだけのことはあります。恐らくトリオの結成動機そのものがクララの作品17を録音する為だったのでしょう、曲の細部まで実に良く研究され、練られた演奏です。如何なるパッセージに於ても、細部にわたって音符が破綻を見せるようなことは皆無です。各楽器の音色も素敵で、取り分けピアノとヴァイオリンは美しい存在感を振りまいています。チェロの存在感がやや弱いのが残念といえば残念。この高度な演奏にもし物足りない点があるとすれば、感情移入が比較的薄い事でしょう。クララの作品17の録音としては極く初期のものであった為でしょう、極めて規範的な演奏になっています。ゲリウス・トリオやアベッグ・トリオの演奏を聴き慣れた耳には、ストイックに感じる部分があります。逆にいえばゲリウス・トリオやアベッグ・トリオの妖艶とも言える演奏は、クララ・ヴィーク・トリオが規範/スタンダードとも言える演奏を残しているからこそ可能になったと言えるかも知れません。
ファニーのトリオもクララのトリオ同様の名演です。この曲も聴き慣れていますが、極めて高度な演奏で、しかし所々にもう少し「甘さや艶やかさ」が欲しいなと思うところがあります。
録音は各楽器の音色を正確に捉えた優秀な物です。
このCDの入手性ですが、これは日々変わります。私がこのCDの存在を知ったのはかなり昔ですが、その後長い間入手不能でした。そして2001年半ばになって突然amazon.comのリストに出現し、2001年末に発注しました(入手できたのは20002年2月でした)。2002年になってからの在庫状況は頻繁に変動しています。こまめにamazon.comのリストをチェックして、在庫のある時にオーダーをする必要があるでしょう。
なお、このトリオはもう一つ興味深いカップリングのCDを残していますのでご紹介しましょう。
![]() |
KAMMERMUSIK DES FREUNDESKREISES UM R. SHUMANN,
DIETRICH / SCHUMANN / BRAHMS CLARA WIECK TRIO CD NO. ; SIGNUM SIGX80-00 Contents ; 1. Albert Dietrich Piano Trio No.1 op.9 |
ジャケット写真から分かるように、シューマン、ブラームス、ディートリッヒ合作のFAEソナタをテーマとして、FAEソナタを作曲した3人のピアノトリオと、FAEソナタ全曲をカップリングした二枚組みのCDです。これほどに「シューマンおたく」なCDはちょっと珍しいと思います。演奏の方はクララのトリオとは違って、高度な演奏解釈の中に手慣れた感じの艶やかさを併せ持った名演です。残念ながらこのCDの入手性は難しく、廃盤アウトレットショップのバークシャーレコードに在庫があるのみだと思います(2002年4月現在)。
なおこのCDでのバイオリニストはLuminitza Rogacevという方で、クララのトリオの演奏とは異なっています。