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SCHUMANN - OGRINTCHOUK |
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| レーベル;harmonia mundi s.a. | 入手性;輸入現行盤 | |
| CD番号;HMN 911804 | お気に入り度;★★★★ | |
| 録音年月日;2003年 録音;DDD | 資料的貴重度;★ | |
| 収録時間;50分34秒 | 音質 ;★★★★ | |
和訳すれば「新進気鋭の音楽家」とでもすべきシリーズタイトルの付けられたこのCDは、オーボエ奏者アレクセイ・オグリンチュクのデビューアルバムで、シューマン夫妻の曲が収録されています(←デビュー盤には渋い選択ですね♪)。
アレクセイ・オグリンチュクは1978年モスクワ生まれの、この録音をした2003年時点でまだ25才の若き実力派で、1998年ジュネーブ国際音楽コンクール・オーボエ部門で優勝しています。彼のサイトがここにあります。レオニード・オグリンチュクは1951年モスクワ生まれのピアニスト。CD解説やアレクセイのサイトには記載がありませんが、恐らくはアレクセイの父親では無いでしょうか。CDに二人の顔写真が掲載されていますが、目元、口元は瓜二つです。
アレクセイの吹くオーボエは安定感を感じさせるもので、高いテクニックと音楽性に裏打ちされた感じがします。どのパートでも無理なく音が自然に出てきて、ローベルトの曲全般に渡ってどのようにあら探ししても不満の無い素敵な音楽を聴かせてくれます。そしてこのCDを4〜5回ほど繰り返し聴いて舌を巻いたのが父(?)レオニードの伴奏。ふと我に返って気付くまでの間、音楽を繰り返し聴きつつピアノの存在を完全に忘れていました。もちろんピアノが演奏されていない訳ではなく、分析的に聴けば細部の表情まで見事に弾き分けている上質な演奏なのですが、(息子?)アレクセイとの呼吸が完璧とも言えて、ピアノの音がオーボエと完全に一体化しています。ローベルトのオーボエによる室内楽のCDとしてこれは良い一枚です。
さてクララの三つのロマンス・作品22は、例によってこの曲のオーボエ演奏のリファレンスにしているシェレンベルガー盤と聴き比べてみました。第1曲はゆっくりと情感を込めて演奏されます。テンポはシェレンベルガーとほぼ同じですが、細部の微妙なビブラートコントロールによる情感の込め方はシェレンベルガーの方が一枚上手ですね。ここは流石に年輪の差という事でしょうか。またアレクセイのオーボエの方が音色が明るいので「しっとりさ」では逆に作用している面もあります。しかしアレクセイも単独で聴いて不満の出る演奏ではありません。第2曲、第3曲もシェレンベルガー同様のテンポで急ぎ過ぎずに音楽の表情を大切にした演奏になっています。シェレンベルガーは第3曲で変奏していますが、こちらはヴァイオリン版の楽譜に忠実に演奏しているので自然です。紙一重で及ばないとしても、シェレンベルガー盤並に素敵なオーボエによる作品22の登場と言えるでしょう。
なおこのCDには録音データが一切記載されておらず、録音年の欄にはCD発売年を書いてあります。CD発売は2003年9月なので多分録音も2003年でしょう。