映画「クララ・シューマン 愛の協奏曲」
2009年7月25日、渋谷Bunkamura ル・シネマでのロードショーを皮切りに、全国で上映されました。
映画「クララ・シューマンの愛」(原題 Clara)
2008年10月31日及び11月3日
ドイツ映画祭2008の1プログラムとして、新宿バルト9にて上映。
この映画はヘルマ・サンダー・ブラームス監督の「ブラームスは女たらしでクララと出来ていた。またローベルトは精神異常で晩年はまともに音楽活動が出来なかった」というシンプルなメッセージ(現在の歴史観に対するアンチテーゼ)で全編が脚色されており、従ってストーリーはフィクションで、ほぼ全ての場面が史実とは異なっています。またシューマン夫妻、ブラームスの様々な曲が登場し、場面の中で意味づけされていますが、実際の作曲年代、作曲背景とは乖離していて、それら全てを熟知している私にとっては目茶苦茶な映画でした。この映画を見た殆どの人はシューマン夫妻とブラームスの史実をご存知ありませんから、この映画のストーリーが事実であると誤解されたでしょう。その点ではとても残念な映画です。それはさておいても、私にはストーリーの奥にあるメッセージが単純すぎて、深みに欠ける様に感じました。
監督/脚本:ヘルマ・サンダース・ブラームス
出演:マルティナ・ゲデック(クララ)、パスカル・グレゴリー(ローベルト)、マリック・ジディ(ブラームス)
製作:2007年、ドイツ、インテグラル・フィルム & ヘルマ・サンダース・フィルムプロダクション
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