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※スコアはBrarenreiter社のBA6556から引用しています。
ロマンス・ヴァリエ 譜例解説5
9. フィナーレに向けて、幸せ一杯な若きクララ (160~190小節)
(譜例は149小節カデンツァ~150小節)
お伽話が終わると曲は又ハ長調に戻り、急速な上昇三連譜の連続になります。それは曲の最初の方にあったカデンツァと同様に、スカートを翻して跳ね回り、踊り回るクララを表しているようです。そして149小節目に第二のカデンツァが来て、幸せ満面、元気一杯なクララをピアニストは全身のエネルギーを使って表現することになります。
(譜例は151~160小節)
そしてフィナーレ。また上昇三連譜が現われ、そしてカデンツァの再現で華やかに曲は終わります。この自由奔放で、元気一杯、幸せを満面の笑みに浮かべたクララを、きっとローベルトはただ微笑みながら見ていたことでしょう。ローベルト自身も幸福に満たされながら。
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