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Clara Schumann Complete
Works for PIano 2
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Jozef de Beenhower (ピアノ)
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レーベル;Partridge(オランダ) |
入手性;廃盤 |
CD番号;Partrige 1130-2 |
お気に入り度;★★★★★☆ |
録音年月日;1990年7月 録音;DDD |
資料的貴重度;★★★★★ |
収録時間;75分17秒 |
音質 ;★★★★ |
収録曲
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三つのプレリュードとフーガ 作品16
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ローベルト・シューマンの主題による変奏曲 作品20
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3つのロマンス 作品11
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ロマンス・ヴァリエ 作品3
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ワルツ形式によるカプリース 作品2
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即興曲 ウィーンの想い出 作品9
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ロマンティックなワルツ 作品4
コメント
このCDのお気に入り度は五つ星満点の六つ星です。 このCDこそが、私とクララの出合いを決定付けたCDであり、何物にも代え難い宝物の中の宝物なのです。
このCDの入手には極めて幸運な偶然がありました。私は秋葉原の某CDショップの店頭で全集の第一巻と第三巻を見つけて購入し、その場で欠品だった第二巻を発注しました。ところが何カ月たってもCD入荷の連絡がありません。実は輸入代理店品切れで本国発注となったのですが、本国でも廃盤品切れだったのです。その通知がある日発注した店に届きました。しかしそこで奇跡がおきました。私は発注した店に2〜3日おきに入荷の有無を電話確認していたのですが、この日に限っては輸入代理店に直接連絡を入れたのです。そしてその輸入元は棚卸しを終えた直後でした。電話に出た輸入元の人の言葉は次のような物でした。「このCDは品切れで、本国でも廃盤となっています。...、あ、ちょっと待ってください。一枚在庫が有ります。棚卸しで一枚だけ倉庫から出てきました! いますぐ小売店を通じて発注頂ければ、すぐに発送できますよ」 これを聞いた私はすぐにCDショップに連絡しました。店員の「申し訳ありません、輸入元から品切れで、本国廃盤との....」という言葉をさえぎって、「たった今輸入元の倉庫から一枚出てきたんだ。即、再発注してくれ!」と私は叫んだのです。その2日後、私の手もとには待ちに待った、そして手に入るはずのないCDが届きました。
そしてこのCDを聴き出して暫くした時に、第二の奇跡が起きました。突然スピーカーの間に可愛らしい女性の姿が浮かび上がり、彼女が話しかけたり、踊ったり、鬼子っ子を始めたりしたのです。私は金縛りになり、CDプレーヤーのトラック番号を見て曲名を確認しました。ロマンス・ヴァリエ作品3..
私はこの曲に何か特別な物を感じましたが、この時はまだこの曲の事を何も知りませんでした。その後数々の伝記とCDの解説書を読みあさり、作品3がクララ本人の象徴であり分身の様な曲で、クララから将来の夫になるローベルトに初めて献呈され、ローベルトとヨハネス・ブラームスが終生愛した曲であることを知りました。私も又この曲でクララが好きになり、現在に至っています。
手に入るはずのないCDが届いて初めてロマンス・ヴァリエと出会った日、私は何か運命的な物を感じて天を見上げました。その日が7月7日の七夕の日だったといえば、出来すぎでしょうか(本当の話ですが)。
作品3に続いて演奏される作品2も、このCDでしか聴くことが出来ませんが、若きクララの可愛らしさとおちゃめさに満ち溢れた曲です。それ以外にも、概ねクララの若き日の曲がこの第二巻には収録されています。なぜローベルトがクララを愛し始めたのか、その理由がなんとなく判るような、若きクララの人間像が浮かび上がる魔法のCDです。
本当に廃盤であることが残念な、何物にも代え難いCDです。
この全集が2001年8月、CPOレーベルから発売になりました。番号はCPO
999758-2 です。3枚組でバジェットプライスです(1枚あたり1200円程度)。CD解説はこちら。
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