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Piano Music of Clara &
Robert Schumann
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Angela Cheng (Pf)
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レーベル;CBC Records(カナダ) |
入手性;廃盤 |
CD番号;MVCD 1087 |
お気に入り度;★★★★★ |
録音年月日;1995年1月6-8日 録音;DDD |
資料的貴重度;★★ |
収録時間;70分03秒 |
音質 ;★★★★ |
収録曲
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ローベルト・シューマン アラベスク作品18
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クララ・シューマン スケルッツォ作品10
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クララ・シューマン 四つの束の間の小品作品15
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クララ・シューマン 三つのプレリュードとフーガ作品16から、第二曲
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ローベルト・シューマン クララ・ヴィークの主題による変奏曲作品14-3(ピアノソナタ第三番の第三楽章)
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クララ・シューマン ローベルト・シューマンの主題による変奏曲作品20
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ローベルト・シューマン ウィーンの謝肉祭騒ぎ作品26
コメント
実に心地よいCDです。
このCDではローベルトとクララのピアノ曲が交互に演奏されます。ローベルトのピアノ曲もクララのピアノ曲もそれのみで聴いても素晴らしいものばかりですが、これを交互に聴くと更に素晴らしさが際立つ感じがします。ローベルトの素晴らしさは(個人的な意見ですが)、何と言っても「ハッ」とするようなリズムと和音の天才的な響き、それが技巧的にではなく自然な柔らかさと気まぐれによって奏でられる事でしょう。そんなローベルトの後に聴くクララには「ホッ」とするような美しさ、優しさ、そして深遠なまでのデリケートさがあります。このCDを聴いているとそんな「ハッ」と「ホッ」が繰り返されて、聴き手のイマジネーションが掻き立てられます。
この様に交互に聴かされてもさすがは夫婦、CDコンサートの統一性は全く乱れることが有りません。もしクララもローベルトも余り知らない人が、内容を知らされずにこのCDを聴いたら、一人の未知のロマン派の天才作曲家のピアノ曲集だと思うことでしょう。
このCDから受ける感銘は、もちろん単にローベルトとクララの曲を交互に並べた事だけではありません。選曲も素晴らしいし、何よりもAngela
ChengがKonstanze Eickhorstに匹敵するほど柔らかく、デリケートなタッチでほぼ完璧にこれらの曲を弾きこなしている事にも有ります。
Angela Chengはカナダのピアニスト。香港で産まれ、1972年に家族揃ってエドモントンに移住したそうです。数々のコンクールに優勝したという経歴は、確かにこのCDの演奏を聴いていると納得させられる物が有ります。それも技巧やこれ見よがしな自分なりの演奏スタイルを誇示するという最近多いタイプのピアニストではなく、あくまで自然に優しいピアニズムで聴衆を魅了するという好ましいスタイルを持った人です。
Angela Chengはクララのピアノ協奏曲も録音しているので、入手してみたいと思います。
このCDは2001年9月現在、アメリカのCDショップのカタログには掲載されていますが、Amazon.comはLimited
Availability (中古/オークションのみの扱い、新品無し)、CD UniverseはBackorder扱いです。実質廃盤の様です。
Modified in September 2001
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