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Clara und Robert Schumann - Ihr Leben und ihre Musik
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Gudrun Franke, Gerhard Erber (Pf & 朗読)
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レーベル;auris subtilis |
入手性;海外現行盤 |
CD番号;ae 5030-1000 / CD280205GFGE |
お気に入り度;★★★ |
録音年月日;2005年3月 録音;DDD |
資料的貴重度;★ |
収録時間;78分12秒 |
音質 ;★★★ |
収録曲
- ローベルト・シューマン:幻想小曲集・作品12-2「飛翔」 **
- 朗読
- クララ・シューマン:ポロネーズ・作品1、第4曲 *
- 朗読
- クララ・シューマン:ポロネーズ・作品1、第1曲 *
- 朗読
- ローベルト・シューマン:子どものための12の連弾小品・作品85-11「おばけの話」 */**
- 朗読
- ローベルト・シューマン:パピヨン・作品2から第4曲 **
- 朗読
- ローベルト・シューマン:謝肉祭・作品9-5&6「オイゼビウス」と「フロレスタン」 **
- 朗読
- ローベルト・シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集・作品6-2「Innig」 *
- 朗読
- クララ・シューマン:四つの性格的小品・作品5から第三曲「ロマンス・Andante con sentimento」 **
- 朗読
- クララ・シューマン:スケルツォ第二番・作品14 *
- 朗読
- ローベルト・シューマン:子どものための12の連弾小品・作品85-3「庭園のメロディ」 */**
- 朗読
- ローベルト・シューマン:雑記帳・作品99-1「主題」 *
- 朗読
- ローベルト・シューマン:パピヨン・作品2から第7曲 **
- 朗読
- ローベルト・シューマン:パピヨン・作品2から第11曲&第12曲「フィナーレ」 **
演奏者:*Gudrun Franke, **Gerhard Erber
コメント
奏者はふたりとも恐らくドイツ人。Gerhard Erberはライプツィヒ音楽院の教授で、Gudrun Frankeはその教え子。この二人がピアノ演奏と手紙や日記の朗読を交互に挿入したのがこのアルバムです。収録曲はシューマン夫妻のものだけですが、朗読の方は後半ではブラームスとクララの間の手紙が取り上げられています。朗読はドイツ語です。
クララの曲は全部で4曲。その内の3曲をGudrunが演奏しています。クララのポロネーズは9歳の時に作曲された音楽的な深みにはどうしても欠ける曲ですが、比較的柔らかく情感豊かに演奏して楽しめる物になっています。スケルツォ第二番は逆にクララ円熟期のダイナミックさを兼ね備えた曲ですが、落ち着きのある情感豊かな演奏になっていてこちらも楽しめました。一方のGerhardの演奏するクララのロマンスは、ローベルトの曲の様な二つの性格が交互に顔を出すような変化をクララの曲に入れてしまって、やや落ち着きに欠ける演奏になっています。クララはその様な意図をしていなかった筈なので、技巧か音楽論先行の演奏と言えましょうか。クララの演奏では弟子の勝ちです。
ローベルトの曲は逆に殆どがGerhardによって演奏されますが、そつなくまとまっているのが全体的な印象です。フロレスタン的、オイゼビウス的な変化をコントラスト豊かにつけるのが特徴で、希に耳障りに響く部分もありますが、それ以外では音の面での不満はありません。このCDが朗読と組み合わせて断片的な曲の演奏になっている為か、不満はむしろ組曲を構造的に描いてゆく音楽性の組み立てが出来ていない、あるいは物理的に表現出来ない点でしょうか。音で不満は無くとも、音楽ではもっと素敵な演奏が沢山あります。
ピアノ演奏部分の音質は特に不満ありません。Hi-Fi録音という訳ではありませんが、録音はクリアで帯域バランスも良いです。一方朗読部分の録音は全く駄目で、反響の大きな部屋かホールでモノラル録音されており、外部の雑音(クルマの走る音とか)や暗騒音が多く、とても最新のデジタル録音とは思えません。もう少し気を遣って欲しかったです。
ドイツ語朗読のCDである為か、このCDは欧州本土以外では入手困難の様です(2010年6月時点)。私はドイツ・アマゾンから購入しましたが、アマゾンでも取り扱っているのはドイツとフランスだけで、国内や英語圏で取り扱っているショップは見つけられませんでした。
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