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ROBERT AND CLARA SCHUMANN
CONCERTOS FOR PIANO AND ORCHESTRA
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杉谷昭子 (Pf) Gerard Oskamp
(Cond.) Berliner Symphoniker
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レーベル;Verdi Records(オランダ) |
入手性;廃盤 |
CD番号;9233 |
お気に入り度;★★★★ |
録音年月日;1992年3月24-25日 録音;DDD |
資料的貴重度;★★ |
収録時間;58分21秒 |
音質 ;★★★★ |
収録曲
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ローベルト・シューマン ピアノ協奏曲イ短調 作品54
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クララ・シューマン ピアノ協奏曲イ短調 作品7
コメント
杉谷昭子さんは和歌山出身のピアニスト。東京芸術大学を卒業されたのち、ドイツに渡り活躍されておられます。クララ・シューマン国際ピアノコンクールの審査員をされており、また最近は日本でもコンサート活動をされている様です。CDはこのローベルトとクララの協奏曲以外にも、同じベルディレーベルからオスカンプと組んでベートーベンのピアノ協奏曲全集(ヴァイオリン協奏曲のベートーベン自身の編曲によるピアノ協奏曲版も含む)など多数が発売されています。このCD、そしてベートーベンの協奏曲全集ともにかつて国内盤としてビクターから発売されていましたが、残念ながら既に廃盤となってしまいました。
杉谷昭子さんは恐らく日本人として初めてクララの曲を録音したピアニストです。そのクララのピアノ協奏曲の演奏ですが、素晴らしい!の一言です。どう表現したら良いのか分りませんが、ピアノもオケも喜々としてリズミカルにクララの音を紡いで行くのです。時にゆったりと、時にテンポ良く、それらのリズムの変化が実に自然に効果的に織り込まれています。第二楽章もチェロ独奏も思い入れたっぷりに、朗々と歌い上げて行きます。この演奏を聴いているとピアニスト杉谷昭子さんの素晴らしさだけではなく、指揮者とオケがクララのこの曲を良く理解し、愛しているという感じが伝わってきます。
一方のローベルトのピアノ協奏曲作品54の演奏ですが、テンポがゆったりとした、穏やかな演奏と言えます。個人的には作品54にはリズミカルな演奏を求めますので、やや物足りない印象です。
CDの上ではローベルトの作品54がメインに扱われていますが、杉谷さんもオスカンプもオケの方々も、実はクララの協奏曲を録音したくて、でもそれだけではCDが売れないのでローベルトの協奏曲も録音したのではないか?と思いたくなるようなクララのピアノ協奏曲の名演です。
なお、上記ジャケット写真は海外盤の物で、国内盤は異なります。
Modified in September 2001
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