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Clara Schumann / Camille
Saint-Saens
Piano Trio in G minor Op.17 / Piano Trio No.1
in F major Op.18
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Taiangulus: Alison Kelly(Vn),
Alison Moncrieff Kelly (Vc), Lyn Garland(Pf)
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レーベル;Meridian(英国) |
入手性;廃盤 |
CD番号;CDE 84355 |
お気に入り度;★★★ |
録音年月日;1993年10月18日、11月29日 録音;DDD |
資料的貴重度;★★ |
収録時間;62分49秒 |
音質 ;★★★★ |
収録曲
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クララ・シューマン;ピアノ三重奏曲作品17
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サンサーンス;ピアノ三重奏曲作品18
コメント
三人の女性によるトライアングルスと名づけられたピアノトリオのメンバーは、ヴァイオリニストとチェリストが恐らくは姉妹なのでしょうか?二人ともAlison
Kellyという名前です。ピアニストだけが違う名前ですが、三人の経歴を見るとオーストラリアに関わりが深いようで、現在はイギリスで活動しています。きっと学生時代に知り合った気の会う仲間、という感じのトリオなのでしょう。
このトライアングルスの演奏するクララのピアノトリオは、正直に言って明確な特徴をお伝えしにくい演奏です。特徴を掴もうとしてかれこれ20回近くも聴き直しましたが、大きな不満も無い代わりに凄い部分も無いという感じです。ヴァイオリンの音色がすこし乾いていて、管楽器のような鼻にかかった音を出します。またヴァイオリン、チェロともにあまりヴィブラートを利かせません。それがクララのトリオをすこし個性的に響かせているのですが、私の耳にはあまり魅力的には響きません。それ以外の部分、たとえばテンポの取り方、節回しなどはとても丁寧だし、三つの楽器のバランスも申し分無い物です。もし最初にこのCDを聴いたとしたら結構気に入ったと思います。しかしABEGG
TRIOやGELIUS TRIOの名演を知ってしまった後だけに、Triangulusは分が悪いですね。とはいえ何度聴き直しても不満のでない不思議な演奏です。本当の駄演なら一度聴いたらCDラックの肥しになるのですが、このCDはこの解説を書く1ケ月以上も前からCDの山の最前列にありました。その意味では秀演と言えるのかも知れません。
サンサーンスのピアノトリオはこのCDで聴くのが初めてですが、素敵な曲です。曲全体がはつらつとしていて、甘すぎず辛すぎない美しいメロディが全曲にわたって散りばめられています。あまりヴィブラートをきかせないヴァイオリンとチェロの響きも、サンサーンスに良くマッチしている気がします。とりわけピアノの柔らかい響きが弦楽器をリードしていて、実に耳に心地良い演奏になっています。
2001年9月現在、廃盤アウトレットショップのバークシャーレコードにのみこのCDがあります。実質廃盤でしょう。
Modified in September 2001
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