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The Songs of Clara Schumann
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Suzan Gritton (Sop), Stephan Loges (Baritone),
Eugene Asti (Pf)
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旧盤;Hyperion(英国)CDA 67249 |
入手性;輸入現行盤 |
再発売盤;HELIOS CDH-55275 |
お気に入り度;★★★ |
録音年月日;2000年11月23-25日 録音;DDD |
資料的貴重度;★★★★ |
収録時間;71分33秒 |
音質 ;★★★★ |
収録曲
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F.リュッケルトの「恋の春」からの12の歌(クララ作曲分の3曲)・作品12
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6つの歌・作品13
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ヘルマン・ロレットの「ユクンデ」からの6つの歌 ・作品23
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ワルツ
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宵の星
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海辺にて
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彼らは愛し合っていた(作品13、第2曲「彼らは愛し合っていた」の初期バージョン)
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民衆歌
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彼女の肖像(作品13、第1曲「私は暗い夢の中で立っていた」の初期バージョン)
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我が星
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分かれの辛さよ
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おやすみ
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ローレライ
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すみれ
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さすらい人
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製材所のさすらい人
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分かれの時
コメント
このCDは、クララの歌曲全集としては最大の29曲を収録しています。これまでの全集収録曲数である27曲に加えられた曲は、上記収録曲リストにありますように作品13の第1曲と第2曲の未出版異稿バージョンです。また、このCDではソプラノのスーザン・グリットンとバリトンのステファン・ロージェスが曲を分担して歌っていますが、この様に曲ごとに男声と女声で歌い分けているというCDも、このCD以前には存在しません。シューマン関係ではマニアックな事をしてくれるHyperionならではの「いい仕事」です。
収録曲とプログラムの組み方は誠にマニアックなCDですが、歌唱の方はというと、個人的にはあまりしっくり来ないものです。まずなにより、クララの歌曲をバリトンで歌う必然性の様な物を感じません。男声によるクララの歌曲のCDは他にも有りますので、男声が悪いという事ではありません。このCDでは女声と曲を分け合っているのに、歌詞の主人公の男女で分けるわけでもなく、乙女の心を歌う歌がバリトンであったりして、必然性を感じないのです。
また、ソプラノのスーザン・グリットンの歌唱は、名歌唱の多いクララの全集の中にあって、声質が少し粗いし、力みすぎの歌唱になっています。クララの歌曲の持つ繊細さを存分に発揮しているとは言えません。バリトンのステファン・ロージェスの歌唱は悪くありませんが、うっとりするような甘さはありません。
ソプラノのスーザン・グリットンはイギリスに生まれ(例によって女性の生年月日は明らかにされていません)、オックスフォード大学とロンドン大学で植物学を専攻したという、ちょっと変わったキャリアの持ち主です。その後歌手に転向しています。1994年に最初の音楽賞を受賞しているようなので、まだ若いソリストです。写真から判断しても若い女性ですが、現在は二児の母だそうです。
バリトンのステファン・ロージェスは1972年にドイツ・ドレスデンに生まれたとありますので、若いですね。
ピアノのオイゲン・アスティはニューヨークのマネス音楽学院で学んだとあります。この人も写真で見る限りとても若い男性です。
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