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CLARA Schumann, ROBERT SCHUMANN
Piano Works
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Mara Dobresco (Pf)
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レーベル;LONGDISTANCE |
入手性;輸入現行盤 |
CD番号;3083322 |
お気に入り度;★★★★ |
録音年月日;CDに記載無し。恐らく2002年 録音;DDD |
資料的貴重度;★ |
収録時間;64分39秒 |
音質 ;★★★★ |
収録曲
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クララ・シューマン:スケルツォ・作品10
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クララ・シューマン:スケルツォ第2番・作品14
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ローベルト・シューマン:幻想小曲集・作品12
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ローベルト・シューマン:幻想曲・作品17
コメント
ピアニストのMara Dobrescoは、1976年6月8日(ローベルトと同じ誕生日)にルーマニアの首都ブカレストで生まれ、ジョルジュ・エネスコ音楽院のピアノクラスで学び、その後更にパリ国立高等音楽院で学び、数々のコンクールで受賞しているそうです。
このピアニストの演奏するローベルトの曲は、一聴では目立ちませんが、聴き込むほどに傑出していると思うようになりました。私の最初の印象が、「初めてのピアニストの演奏なのに、違和感無く耳に浸透するな」という点です。ダイナミックな演奏も、緩徐楽章でのナイーブな演奏も破綻が無く、音楽表現の幅が広い気がしました。次に感心したのがローベルトの曲の命であるリズムをしっかり刻んでいるところです。どんなに速いパッセージでも音符が混ざったり消えたりせず、きちんと分離して聞えます。恐らくクララの教えの通り、楽譜に書いて有る事を、書いてある通りにきちんと演奏しているからでしょう。
このCDには明確な選曲意図があり、二つのスケルツォ(クララ)と二つの幻想曲(ローベルト)が選ばれています。クララとローベルトのカップリングCDは珍しくありませんが、大抵はローベルトの曲でダイナミックな感情表現をし、クララの曲がその間に挟まって清涼剤の様な間奏曲の役割を果しています。しかしこの曲はクララの中でも最もダイナミックな二曲を選び、冒頭で連続して演奏するので、両者の役割が逆転しローベルトの幻想小曲集が清涼剤の役割を果しています。また、違う表現をすれば、クララの曲とローベルトの曲の性格がお互いに近くなり、あたかも一人の作曲家の作品を聞き通しているかのような統一感が生まれています。
演奏内容は前述の通り、どの曲にも不満はありません。このピアニストの演奏するクララの嫋やかな曲も聴いてみたくなりました。
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